料理の仕上がりを左右する「火加減」はとても重要です。
でも、強火、中火、弱火が一体どれくらいの状態をさすのか、ハッキリした定義はわからず、なんとなくガスコンロのつまみの位置の最大目盛りが強火、最小が弱火、真ん中が中火と思っている方も多いのではないでしょうか?
実は、「中火」などの定義は、火の強さと鍋底に当たるバランスによって変わってくるんです。
本日は、「火加減」についておさらいしていきます。
これまであまり意識せず使い分けをされていた方も、「弱火」「中火」「強火」の違いをマスターして、お料理に活かしてみてくださいね。
火加減とは? 調理器具に当たる火の大きさで決まる
火加減とは、食材を加熱する際の火の強弱の調節のことです。
使用する鍋やフライパンの底に対する炎の大きさによって、「弱火」なのか「中火」なのか「強火」なのかが変わります。
つまり、ひとくちに「中火」と言っても、毎回ガスコンロのつまみの位置を同じ位置にしたら良いわけではなく、使用する鍋やフライパンの大きさによって変える必要があるんです。
「中火」なら、いつもガスコンロのつまみを真ん中にしたらいいというわけじゃないんですよね。
弱火とは?
- 鍋やフライパンの底とガスコンロとの中間あたりに炎がある状態。
- 炎がまっすぐに立ち上がり、鍋底の中心だけを熱している状態。
- 具材はほとんど動かないくらいが目安。
<弱火を使うのはどんな時?>
- 食材にしっかり味を染み込ませたい時(煮物やスープやシチューなど、じっくり時間をかけて煮込む時)
- 焦げ付きやすいものを温める時
- にんにくやしょうがなどの香味野菜を炒めて香りを引き出す時
- 冷蔵庫から出したばかりの肉や魚など、食材に急激な温度変化を与えないように加熱する時 など
とろ火」とは?
弱火よりもさらに弱い火力で、炎が消えるか消えないかギリギリの状態。
<とろ火を使うのはどんな時?>
- 煮豆やおかゆを長時間煮込む時
- 一度作った料理を保温したり、温め直したりする時 など
中火とは?
- 炎の先端が、鍋やフライパンの底にほんのり触れる程度の火力。
- 煮汁がフツフツと煮立ち、中の具材が少し動く程度が目安。
<中火を使うのはどんな時?>
- 料理の多くは中火を使う。レシピなどで火加減の記載がない時は中火に。
- 麺類をゆでる時
- 肉や魚を焼く時
- 揚げ物の油を温める時
- 肉じゃが など
コトコトと煮る時は弱火ですが、煮詰める時は中火を使います。
強火とは?
- 炎が鍋やフライパンの底に全体的に当たっている状態。
- 煮汁がグラグラと煮立ち、鍋の中の具材が動くくらいが目安。
ガスコンロのつまみの位置の最大目盛りは強火ではないので気をつけましょう。
調理器具の底から炎がはみ出しているのは火力が強すぎで、ガス代も無駄になります。
そして焦げ付きの原因になるので、調理器具の横から炎がはみ出さないよう、器具のサイズに合わせた火加減に調節しましょう。
<強火を使うのはどんな時?>
- 中華の炒め物
- 煮汁をわかす時
- 肉や魚の表面を焼いて旨味を閉じ込める時
- 水分を飛ばす時
- 調理の仕上げなどで焼き色をつけたい時 など
まとめ
適切に火加減を使い分けることで、料理の仕上がりが良くなります。
今回ご紹介した内容が参考になればうれしいです。